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ジャーヘッド 

交戦しない映画である。

世界中の人間が、お茶の間で目撃した湾岸戦争。

照準を定め着弾する映像はTVゲームのようで、生身の人間同士の戦いがあるようには見えにくい現代の戦争。

でも、やはりそこには生身の兵士達が明らかに戦っていたのだ。

そんな兵士達の砂漠での「生活」が描かれている。

映画はキューブリックの「フルメタルジャケット」をパクッたような、海兵隊でのシゴキのシーンから始まる。

お約束の訓練シーン。鬼教官の人格を無視した言動。見慣れた映像だ。

実弾訓練中に事故死するシーンもあるが、これは大バカSF反戦映画「スターシップトゥルーパーズ」を思い起こさせる。

しかし、宿舎内で「地獄の黙示録」を鑑賞して大騒ぎし、下ネタの話で盛り上がる。

そしていよいよ「砂漠の盾作戦」が始まるのだが、現地に向かう飛行機は普通の国際線旅客機みたいだし、スチュワーデスまでいる。

着いたら着いたで、みんな「ぶっ殺す」と意気込むが、目の前に敵は無く「待つ」ことを強いられる。

暇を持て余した連中が遊びに興じるのは「マッシュ」っぽい。

ガスマスクをつけて「ダースベイダー」の真似をする。サソリを戦わせ賭博する。フットボールに興じる。ゴルフのサンドエッッジの練習をする。TVクルーの前で醜態をさらす。

こうして映画は淡々と、緩慢とした「ただ待つだけ」の日々に悶々とする等身大の兵士達を描き続ける。

この映画は過去の戦争映画が描いていたと同じ部分を持ちながらも、他とは違う。

それは、映画としての緩急のつけ方ではなく、なんの違和感もなくシームレスに「戦闘」と「日常」を隣り合わせで表現している点だ。

兵士達が上官に悪態をついたかと思えば、哨戒に出る。遊んでいたかと思えば、哨戒する。彼女の浮気を心配していたかと思えば、哨戒。笑っていたかと思えば、哨戒しているのだ。

はじめにも書いたが、画面では一切人を殺さない。銃も撃たない。しかし、砂漠のド真ん中で哨戒するシーンは物凄い緊張感が漂う。やはり戦闘しているのだ。

それに度々強制される水分補給のシーン。これは明らかに生命の危機と背中合わせにいる状況を表しているし、燃え盛る油田は兵士達の苦悩を、地平線が見える砂漠での哨戒は心の空虚感を表しているようでもあった。

一発も撃たなかった。一度も殺さなかった。しかし、どこか釈然としな感覚を持って帰国する兵士達。

体験したものだけしか分からない感覚なのだろか。

主役を演じたジェイク・ギレンホールは「ディ・アフター・トゥモロー」のお兄ちゃん。物凄い良い俳優だ。

完全に固定されないカメラと幾分白飛びした映像とが相まって、最初っから最後まで、そこに居るようなドキュメント映画風の作風も見事。

見る価値あり。
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