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バベル 

物語はモロッコの羊飼いの少年が放った一発の銃弾から始まる。

その事件によってモロッコ、アメリカ、メキシコ、日本を舞台とした各エピソードが連鎖的に繋がっていく構成。

瀕死の妻を助けるべく救いを求める夫、誤解が生んだトラブルに巻き込まれたメキシコ人乳母、人を撃ってしまった羊飼いの少年とその家族、東京に住む聾唖者の女子高生。それぞれの混乱と苦悩。彼らに救いはあるのか。

まず、ケイト・ブランシェットが凄い。

ブラッド・ピット演じる夫とモロッコの砂漠の中のレストランで会話するシーン。彼女のアップ。その表情。深い。

喋らずとも、この夫婦が抱える問題、危うさ、不安がその神経質そうな彼女の顔から汲み取れ、ハッとするのだ。

アカデミー助演女優賞ノミメートの菊池凛子、アドリアナ・バラーザも確かに良いが、あの表情だけでもオスカーものだと思う。

「全体的に登場人物の深みに欠けている」との評を聞く。確かにそういう面も否めない。そのうえ日本との繋がりも少し無理があるように思える。しかしながら、上滑りせず、重厚な趣が破綻していないのは彼女らの演技があってのことだと思う。

言葉が通じないがゆえの誤解と不安。しかし、実際にはそれが問題なのだろうか。

全人類が同じ言語を持っていれば、確かに問題は少ないがゼロではない。現に、夫婦の間にも、メキシコ人と国境警備員の間にも、の山間民族と警官の間にも、共通言語はある。親子の間にも手話という共通言語がある。しかし、伝わらない。

すべては、それぞれが抱いている偏見や恐れが招いたものではないのか。

ラスト、それらを払い去り互いの心を通わせ得たのは「言葉」によってではなかった。

相手に対する姿勢、行動であり、抱擁である。

切羽詰った極限状態まで追いこめられないと、それが分からない。

それが痛々しく悲しいのだ。
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