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黄昏のとき 

日暮れ前、会社の門を出たところで呼び止められた。

振り向くと自転車に乗った2人連れの外国人。

「スミマセン、アナタハ、カミヲシンジジテイマスカ?」

よくロードレーサーが被るようなエイリアンの頭系のヘルメットをしている。自転車もそれっぽく、幾分車高が高い。そのせいで若干つま先立っている様子。

「は?」

私の歩きに合わせ、つま先立ちで移動しながら聞いてくる。

「イキテイルモクテキハナンダトオモイマスカ?」

「んー」

直ぐには返答できいない。というか普段考えたことがないので、何も思いつかない。

「んー」

何のために生きているのか。

生物学的に言えば、子孫を残すこと。生き続ける事自体が目的。

なぜ生きているのか。

医学的に言えば、自動的に代謝反応を持続しつづけること。

生きている目的。

哲学的に考えれば、死ぬために生きている。

誰しも必ず死ぬ。であれば穏やかな死を迎えるために、悔いのないように今生きているのでは。

なんてことを思い巡らしながら歩いると、その間も二人つま先立ちで付いてくる。

黄昏時。信号待ちの車が連なる車道。その横を勤め上がりの会社員とエイリアンヘッドのつま先立ちのガイジンが2人。三者真剣な面持ちで歩を進めている。

奇妙な絵面。

私は答えを返すことができず、逆に質問で返した。

「では、アナタは何のためだと思いますか?」

「精進を重ね・・・」

と即答。

答え自体よりも、片言の日本語だった彼の口から「精進」という言葉が出たことに衝撃を受けた。

帰る方向が違ったため交叉点で分かれた後、衝撃のせいで飛んだ・・・の部分を思い起こそうとしたが思い出せない。

未だに気になっている。

でも、それより、あの日、あの時、あの場所で、なぜ生きる意味を問われたのか。

思わず救いの言葉を掛けたくなるくらい、負のオーラが出ていたのだろうか。

つま先立ちで付いてこざるを得ないくらい、黄昏ちゃってたのか。

余程その方が気になるし、少し凹んだりもする。
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コメント

なんですか?そのY氏の隣人みたいな展開は。本物のザビエールだったりして。

いやいや

本当の話です。
Y氏の隣人。懐かしいですね。そういえばそんなテイストが感じられる出来事でした。

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