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うちへかえろう 

我社では、毎週水曜日がノー残業デーである。

終業時間後後、きまってあるアナウンスが流れることになっている。

「組合員のみなさん、本日はすいすい水曜日です。残業申請をしていない方は早目に帰宅しましょう。」

要は、残業せずにすいすい帰りましょう。すいすいの水曜日だから。なんて具合なんだろうけども、あまりに事務的な口調と味気ない音楽なので効果の程は分からない。

いつも思うのだが、流すなら、もっと、劇的に帰りたくなるようなものを流せばいいのではないか。

蛍の光ではどうか。

閉店間際のパチンコ屋みたいで、皆そわそわするかも知れない。

オフコースの「さよなら」では。

もう終わりだね さよなら さよなら さよなら この辺りのフレーズは直球すぎるが、基本別れの歌なので、帰るどころか切なくなってしまう。もうすぐ外は白い雪。なんてのは冬にはイイかも知れない。しかし仕事とは何の関係もないではないか。

「夕焼け小焼け」や「故郷」も郷愁を誘うが、思わず実家にまで帰ってしまう奴が出てくるかも。

「ドナドナ」では悲しすぎる。完全に打ちひしがれてしまう。

個人的にはドボルザークの「新世界より」の第二楽章が結構こたえると思う。

これに日本語歌詞をつけたのが「遠き山に陽は落ちて」。

遠き山に 日は落ちて
星は空を ちりばめぬ
きょうのわざを なし終えて
心軽く 安らえば
風は涼し この夕べ
いざや 楽しき まどいせん
まどいせん

心底侘びしい。終わりの辺りは意味わからんが侘しすぎる。

遠い日の少年時代。キャンプファイヤーの夜。空を見上げ、わけも無く何だか家に帰りたくなった。

思い出したら、目頭が熱くなってきた。

帰りたい。

何処へだ。

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夏の泣き声 

もう、コオロギの鳴き声か。

いつもより早く帰宅し、縁側で夕涼み。

随分、涼しくなった。

煙草をふかす。

汗だくだった肌に、微かな風が心地いい。

日中は暑かった。

久しぶりに午前中から現場に出たため、沢山汗をかいた。

臭う。次の仕事の前にシャツを着替えた。

月末の仕事の打ち合わせに市内の幼稚園へ向う。本来ならノーネクタイ。しかし、初対面の相手、暑いとは思いながらも、そうもいかない。

締めるなり噴出す汗。

ハンカチを忘れたことに気づいた。着替えた時に置き忘れたらしい。

園内を見て回る。流れる汗。仕方ないので手で払う。

事務所に通されソファーに座るよう促された。厚い。クッションが厚い。暑い。全身暑い。

随分若そうな保育師さんと目が合う。年のころは二十歳前後か。あまり効いているとは思えないエアコンの中にあっても、汗ひとつかいていない。

そう云えば、若い女性は何故いつも涼しげなのか。化粧のせいか。ひょっとしたら、汗などかかない構造になっているのではないか、と思えるほどに。

流れ出す汗をそれとなく拭きさりながら、園長先生の話に相槌を打っていると、先ほどの涼しげな保育師さんがお茶運んできた。

いただきます。熱い。お茶が熱い。

いきなりの温熱性入力に意表をつかれた体温調節中枢は、全身の毛穴を一斉に解放。腹から熱い。全身暑い。

止めとなく流れる汗。打ち合わせもままならない。

発汗は体温を下げる作用をもつ。ただし、それは汗が蒸発した場合に最大となる。蒸発するとどうなるか。すなわち臭う。このままでは臭う。

いや、既に臭っていたのでは。

そういえば、お茶の量が多かったような気もする。

早くお引取り願いたかったのか。

涼しげな目元が一瞬曇ったようにも見えた。

どうにか、打ち合わせを済ませ、外に出る。

車に乗り込む。見送りされているので、乗り込まざるを得ない。案の定、更に暑い。

滝のような汗。

にこやかにその場を後にしたが、汗は止まらない。

車中にタオルがあったことに気づいて、思いっきり顔を拭いた。

あの涼しげな保育師さんも、きっと汗はかいているハズ。

ただ、サラサラと薄っすらと。

そう、若い人間の汗はそうなのだ。そして、だからサラっと乾くのだ。そうだ、会社の若い連中もそんな感じだ。

それならば、私のこの汗は。

何か体内の「いけない成分」でも一緒に分泌されているのだろうか。

じっとりと脂汗。

しっかりとオヤジ臭。

コロコロコロリー、コロコロコロリー。

そっとコオロギの泣き声を真似してみる。

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魚肉ソーセージ 

まだ西日のキツイ夕刻、買い物に出かけた。

予め夕食の献立を決めていたので、時間はかからない。

今度の総選挙で与野党が逆転したとしても、食材のグレードが劇的に変わるとは考えにくい。

ちょっと小腹が空いていたので、何かつまめる物を買うことにした。

魚肉ソーセージ。懐かしい響きである。

帰りの車の中で1本食べることにした。

赤いビニールの外装を破り、中身を取り出す。

金属の止め具が両端にあり、昔と変わらない風貌であるが、内装のフイルムの色は赤ではなく透明。

こんな商品もあるんだな、と思いつつ、その透明なフイルムを剥がしにかかる。

運転中なので、当然切るものはない。やはり昔やったように歯で開ける。

こんな時は、いつもそうだったが、フイルムがヘンな所で切れてしまったり、フイルムの裏側に中身が微妙に薄くくっ付いたりして何だかイラついたものだ。

特に、両端の留め具の付近に情けない位の量の、ピンク色の魚肉がへばり付いている様を見せ付けられた時には、いいも言われぬ敗北感に襲われたりした。貧乏人の悲しい性で、その部分を食べようとフィルムに喰らいつくのだが、その行為自体も情けなさを倍増させるものでしかなかったのを思い出す。

しかし、どうだ。いとも簡単に、あっさり剥がれるではないか。

透明なフィルムはそのまま透明である。

剥がれるというより、剥けたという感じ。それもつるんと。

なんという爽快感。最早快感でさえある。

どうやら「マジックカット」という製法らしい。

この包装、よくぞ開発したものである。

と、思ったものの、綺麗に剥がれるフイルムっていうのは添加物が多く使われているんじゃなかとか、他社製では留め具を無くしたものさえある中、いまだに金属を使っているのもどうか、とかなんとか、色々なものが脳裏を掠める。

一瞬間訪れた爽快感。

すかさず首を擡げる閉塞感

相変わらず西日がキツイ。

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三文芝居 

昔、「皇帝のいない八月」という映画があった。

日本で自衛隊のクーデターが起こったらという構想のこの映画、若かりし日の渡瀬恒彦がキレた首謀者を熱演していた。

このタイトル名、原作ではその意味は明らかにされていないが、映画では決起開始を示す暗号として使われていたことを思い出す。

今月17日、神様(21)が逮捕されたニュース。

当然、本物の神ではない。神もそんなに若くはないし、無論逮捕されたりもしない。

捕まったのは「ひったくりの神様」。既に3年前に18歳で別の窃盗容疑で起訴されていたらしいが、このほど再逮捕されたとのこと。

13歳から盗みを初めたこの男、その余罪は約1000件。なんでも、その手際の良さから仲間内で「ひったくりの神様」と呼ばれていたという。

紙面によると今回の逮捕劇には、ある理由が。

なんと、先に逮捕されていた「帝王」の供述から「神様」の関与が判明したらしいのだ。

何だかギリシャ悲劇みたいにスケールが大きい響きだけども、そこはしょせん三文芝居。

「帝王」とは仲間の別の元少年のこと。

なぜ帝王か。これまた、仲間内から高度なひったくり技術を持つとして「ひったくりの帝王」と呼ばれていたと云うから呆れてしまう。

この「神」と「帝王」、盗みの件数や技術を互いに競っていたというから恐れ入る。

暗黒面の切磋琢磨か。

既に帝王は塀の中。色めき立つ神様。

ここぞとばかりに引き離そうと窃盗を繰り返したのかも知れない。

そう「帝王のいない八月」のそのうちに。

そして、終には、帝王も神もいなくなった8月。

クーデターでは無く、全く逆に平和が訪れたのは喜ばしい。

もっと、違う道で切磋琢磨しろっての。

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